この記事では色留袖の選び方をご紹介いたします!
色留袖とは? (留袖を着れる人、着れない人)
「留袖のレンタルを考えているのですが・・・」というフレーズからのお電話を毎日のようにいただけること。感謝でございます。誠にありがとうございます。
ただ、「黒留袖」「色留袖」どちらだろうかなぁ。たぶん黒留袖だろうなぁ。などと考えてから、「どちらでしょうか?」とお伺いするのが、定番となっております。どちらも同じ留袖ですが、どう違うのでしょうか。まずはそこからご説明いたします。
「黒留袖」とは地色は黒、紋は五つ紋で裾にだけ模様があります。既婚女性の第一礼装です。比翼仕立てで、帯締めと帯揚げは白・金のものを使います。

「色留袖」とは黒以外の地色に、裾模様、紋の数は一つか三つが一般的です。比翼仕立てのものと、そうでないものがあります。比翼仕立てでない場合は、白の重ね衿を付けます。帯締めと帯揚げは白・金のものを使います。

「色留袖は未婚でも着れると聞いたのですが・・・」という問い合わせも多くございます。
色留袖は、基本的には既婚者が着るきものです。ですが最近は未婚の方でもお召しいただけるという考え方もございます。
(きもの文化検定公式教本には、未婚の方も着ることができるという記載があります。)
所説ございますが、KIMONO-PROでは色留袖は既婚の方にオススメしています。未婚の女性の方は、訪問着や振袖を基本的にオススメしております。
黒と色、どちらがいいのか?
結婚式にご姉妹として、ご親戚として出席する場合、黒留袖と色留袖、どちらがいいのでしょうか?
答えは・・・どちらでもOK!
昔は色留袖がなかったため、黒留袖という選択肢しかありませんでした。
しかし近年は色留袖が普及してきており、お若い方を中心によくお召しいただいています。
結婚式なのに、父親も母親も黒、親戚の男性もみんな黒・・・振袖を着る若い人はいない。もっと場を華やかにしたい!!というときは色留袖がオススメ。
まだ若いんだから、黒留袖はちょっとかわいそうよねぇ・・・という場合も色留袖がオススメ。
ちなみに旦那様が叙勲される場合は、色留袖を着るのが暗黙のルールです。
しかしながら、どちらでもOKとは申しましたが、やはり年齢問わず既婚者は黒留袖がいいと考えられている方もいらっしゃいますので、黒留袖にするか色留袖にするかは周りと相談されてから決めるのが無難ですね。
色留袖の色の選び方
色留袖の地色は黒以外。ですので、たくさんの色がございます。
ピンク、ブルー、黄色、紫、グレー・・・たくさんありすぎて困りますね。
一番良い決め方は、自分の好きな色にすること。嫌いなものをイヤイヤ着るより、好きなものを着る方が当日も笑顔で過ごせますよね。
アドバイスするとしましたら、いつもより明るい、華やかな色を選んでみてください。
洋服では大活躍のグレーや紫といった色は、きものの場合は正直ちょっと地味に見えがち。(※一般的な意見ですので、全員に当てはまるわけではございません)
明るい色を選ぶほうがより若々しく、華やかに見えます。
お洋服では敬遠しがちな色でも大丈夫!試着してみたら「あら、意外といけるわ!」ということも多いですよ。
「薄い色は太って見えませんか?」というご相談もよくあります。
きものだけを見るとそう感じてしまうかもしれませんが、きものを着たら当然帯も締めますので、帯でメリハリをつければ大丈夫です。
柄はどんなものがいいの?
裾模様だけとはいえ、柄も大事ですよね。
古典柄やモダンな柄、最近はバラや洋花が描かれたドレス感覚でお召しいただけるものも出てきました。
一番良い決め方は・・・やはり自分が好きだと思うもの。
色留袖に描かれている柄で、失礼にあたるものはありません!(笑)
万が一そのようなものがあったら・・・売れませんよね、はい。
柄に関しては、文字で書くよりも画像を見た方がわかりやすいので、一般的な柄をご紹介いたします。
「貝桶(かいおけ)に松竹梅や橘」
貝桶とは貝合わせの貝を入れる入れ物のこと。松竹梅は言わずもがなの吉祥文様。

「茶屋辻(ちゃやつじ)模様」
江戸時代の始め頃に考案された風景の模様です。

「四季の花におしどり」
四季の花におしどりが描かれている、おめでたい柄です。ちなみにこの着物は加賀友禅です。

洋花などをアレンジした柄。ドレス感覚でお召しいただけます。チャペルやゲストハウスが主流の最近の結婚式には、お勧めです。下の画像の商品は、そんな現代にあった衣裳をキモノプロと京友禅メーカーのコラボでつくりました。

華やかにされたい場合は、華やかな色使いのものや柄の位置が高めのものを選びましょう。
きものはこれが気に入っているけど、地味かな・・・と思われる場合は、帯を華やかにすれば問題なしです。
基本はやはり自分が好きなものを選ぶ、が鉄則です。
まとめ
①色留袖とは地色が黒以外で裾模様、紋付。既婚の方にオススメのきもの。(※諸説あります)
②結婚式にご姉妹・ご親戚として出席する場合は黒留袖でも色留袖でもOK。周りの方と相談してみましょう。華やかにしたい場合は色留袖がオススメ。
③色留袖の色は明るく、華やかな色がオススメ。ぜひ冒険してみてください。
④色留袖の柄はお好みのものを。古典柄でもモダンな柄でも。
色留袖について、いかがでしたでしょうか?
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