七五三について

こんにちは!

9月に入りましたが、まだまだ暑さがつづきますね。

体調に気を付けて夏を乗り切りましょう!

前回はお宮参りについて説明しましたが、今回はその次の行事として多くの方がきものを着用される「七五三」につて説明します。

当店でも毎年お子様やお母様方の着物をレンタルや着付け、撮影などしていますので、合わせてご紹介しますね。

 

 

 

七五三とは?

子どもの成長を願うお祝いの儀式が三歳・五歳・七歳とあり、これらをまとめて「七五三」といいます。

多くの人が、この行事をしてきた事かと思います。

それぞれ違う行事なのですが、共通しているのは子どもの成長を祝い、氏神様に感謝と健康長寿を願ってご祈祷する神事という事です。

なぜ三回も祝うのかと言うと、昔は子どもが大きくなることがとても大変な事で、7歳までは神の子と言われるほど死亡率が高かった為、無事に成長したことへの感謝と子どもの成長の節目になるタイミングで祝うようになったからです。

子は宝、と言う事ですね!

では、ざっくりと儀式について分かったところで、もう少し詳しく「七五三」について説明します。

 

 

まずは三歳の「髪置の儀」からです。

これは男女ともに行います。

平安時代、将軍家と公家で世継の祝として行われていた儀式が、室町時代に一般庶民に伝わり、現在まで形を変えながら続いています。

なぜ髪置きかと言うと、江戸時代の頃までの子どもは生まれてから七日目に産毛をそり、それから二・三歳までは坊主頭で過ごし、この儀式の後より髪を伸ばしはじめるからです。

地方や流派により儀式の内容は変わるようですが、子どもを碁盤の上にすわらせ、髪置親(かみおきおや)が頭に絹糸や真綿で作ったカツラをのせ,山橘(たちばな),熨斗鮑(のしあわび)等の縁起物をつけて髪の成長を祈りました。

これは、「髪が白くなるまで長生きしますように」という願いが込められています。

 

 

次は5歳の「袴着(はかまぎ)の儀」です。

こちらは平安時代に皇室・公家階級で行われていたものが元となった儀式です。

男女ともに吉の方角を向くように碁盤の上に立たせて、腰結いの役の人が袴を着せるというもの。(平安時代、女性は緋袴を履いていました)

室町時代から十一月十五日に日付が決まり、武家でも行われる事となり、江戸時代になると庶民にも広まりました。

江戸時代以降は男児のみの風習になり、現在へと至ります。

元は三歳〜七歳と儀式をうける年齢は家庭事情や吉日などでばらばらでしたが、現在は数え年、もしくは満の年齢の5歳に行います。

ちなみに、宮中ですと「着袴の儀(ちゃっこのぎ)」と呼ばれます。

 

 

最後に7歳の「帯解きの儀」です。

もしくは、「帯直し」「紐落とし」と呼ばれます。

鎌倉時代では子どもの着物には紐がついており、この紐を取って帯を結ぶ儀式が始まります。

後の室町時代からは、子どものつける紐を取り、はじめて帯を巻くことにより一定の成長を祝った為「帯解きの儀」として上流階級で広まります。

この頃は男女ともに9歳の十一月の中頃の吉日にしていましたが、江戸時代末期からは男児は5歳、女児は7歳となりました。

それぞれ、意味がわかってからお参りすると感慨深い気持ちになりますね。

 

 

 

神社・お寺では何をするの?

基本的には前回ご紹介したお宮参りと一緒です。

神社仏閣に到着したら、まずは一礼をして神社は鳥居を、お寺の場合は山門をくぐり、手水で手や口を清めます。

お参りをする神社・お寺についたら、「参拝のみ」か、「祈祷を受ける」かに分かれます。

「参拝のみ」の方は予約はいりませんが、「祈祷を受ける」方は社務所へ向かいましょう。ご予約制の場所もありますが、当日受付の神社が多いです。また、七五三の日程を定めている神社やお寺も多いので 、事前に調べておくといいですよ。

参拝では、神社は「二礼、二拍手、一礼」をし、お寺は静かに手を合わせるのが作法とされています。

他にも祈祷や護摩を受ける際には、初穂料という神社に納めるお金が必要です。納める際には、白い封筒や紅白や蝶結びのご祝儀袋にいれるのがスマートで一般的ですので、忘れないように注意しましょう。

初穂料の相場は5,000円~10,000円ほどですが、神社やお寺によって設定している金額が異なります。

事前にこちらも調べておくのをおすすめします。

ホームページに祈祷の予約や初穂料について記載されていることもありますよ。

 

 

七五三はいつ行くのか?

11月15日が七五三参りの日となります。

なぜこの日かと諸説あります。

・旧暦の15日はかつては天文学の二十八宿でいう鬼宿日(鬼が出歩かない日)に当たり、何事をするにも吉であるとされた。

・収穫祭として氏神祭りの日に当たる日に固定したい。

・神在月(出雲以外の地方では「神無月」)の11月に、7+5+3=15で15日というのを合わせて11月15日になった。

などなどありますが、実際のところ分かってはいません。

どの説にしろ11月15日は縁起が良く、お子様の健康と成長を願うお祝いの日には適しているという事です。

ということで正式な七五三の日は11月15日ですが、必ずこの日でないとはいけないという事はありません。

お子様の成長や健康状態、家庭の事情などを考慮してお好きな日にお参りするのでも大丈夫です。ただし、暑さ寒さなど健康に影響のある時期は避けたほうが良いですよ。おすすめは3月から6月、9月から12月。それぞれ着物を着ていて過ごしやすい季節。

また、神社やお寺のHPの掲載や皆様の共通の認識として11月15日というのがある為か、10月~11月の秋ごろのお参りが多いです。

弊社の七五三レンタルもこの時期が一番人気です。

 

 

七五三は数え年か満年齢か?

多くのお客様からご質問をいただくのがお参りに行く年齢についてです。

現在では「満年齢」で年を数えますが 、戦前は「数え年」でした。

まずこの二つがどのような違いがあるといいますと、

「満年齢」

生まれた日を0歳として、 次の生まれた日が来ると「1歳」年を取るという数え方です。

私たちがいつも使っている数え方ですね。

「数え年」

生まれた日を1歳として、新年の1月1日を迎えると「1歳」年を取るという数え方です。

母親のおなかの中で育つ期間も年齢として数えるので生まれた日は「1歳」などいう説もあります。

 

この二つの数え方がありますが、お参りはどちらの年齢でも構いません。

それぞれの家庭の事情や成長にあわせてお参りに行きます。

例えば、兄弟姉妹合わせて七五三参りをしたい方や「数え年」ではまだ幼いので体力の心配から「満年齢」でのお参りにしたい方など、また地域によって風習の違いもあります。

ご家族と相談してお参りしてくさい。

 

 

七五三は何を着るの?

七五三の着物は年齢によって変わります。

3歳

三歳は男女ともにお子様に負担の少ない被布(ひふ)を着ることが多いです。

着物の上に袖なしの被布を着るだけなので軽くて動きやすいです。

中に着る着物は、お子様のサイズに合わせて引きずらないように肩揚げと身揚げをします。

肩揚げは肩の布をつまんで縫う、身揚げは腰回りの布をつまんで縫うことです。

あげた部分は被布を着るので見えなくなります。

これをしないと着れないがほとんどなので、事前に縫える方にお願いするか業者などに依頼しておきましょう。

現在は様々な色柄があるのでかわいいものを探してみて下さい!

キモノプロでもかわいい被布を取り扱っています。

男の子の被布もございますので是非ご相談ください。

肩揚げ・身揚げもしていますよ!

 

←赤い着物の上に着ているのが被布です。 絹紐で作った菊結びの飾りが打ち合わせ部分の両肩に縫い付けられていることが多い です。

このセットのレンタルはコチラからどうぞ。

 

5歳

五歳の男の子は家紋の付いた着物と羽織に袴をはきます。 (レンタルでは紋の入っていない場合もあります。)

足元は足袋と雪駄、小物には扇子と守り刀がついています。

三歳の着物と同じくこちらも肩揚げをします。身揚げは袴をはくので邪魔にならない丈に折り返して縫い留めます。

羽織にも肩揚げをしますが、見える部分なのでバランスよく揚げておきたいところです。

袴の丈は1㎝~2㎝ごとなど細かくサイズがあるのでお子様の体型に合わせて着せます。

柄は小槌や鷹、宝船など様々。色も豊富なのでお好みのものを探してみて下さい。

 

←5歳男の子の着物。肩の折り返しが肩揚げをした部分です。

この着物のセットレンタルはコチラからどうぞ。

 

 

7歳

七歳は女の子は肩揚げ・身揚げをした着物に帯をしめます。

帯は負担が大きいので作り帯をされる方が多いですよ。

小物も多く、帯があるので帯締め・帯揚げはもちろんのこと筥迫・懐剣・しごき・かんざし・重ね衿など華やかに着飾ります。

髪型も決まりはないのでお好みで作り、かわいい髪飾りをつけます。

小物が増えるのでコーディネートも多彩になるので、お子様と相談して着飾りましょう。

キモノプロでは正絹(シルク)の着物も扱っていますので、お探しの方はご連絡ください。

 

←七歳女の子のきものです。肩揚げと身揚げでサイズが合うように縫ってから着用します。

帯の下に巻かれているのが「しごき」、衿元に挟んでいるのが「筥迫・かんざし」です。

この着物のレンタルについて詳しくはコチラからどうぞ。

 

全体を通してのことですが、お子様には草履や雪駄が慣れない履物なので、歩きにくかったり、疲れやすいことが多いです。

無理をせずに履き替えようの靴を持っていかれることをお勧めします。

靴を履いていき、神社やお寺についてからの履き替えをすると負担も少ないですよ。

 

 

撮影はするのか?

今はプロのカメラマンに頼んでスタジオやロケーション撮影をして写真を残される方が増えています。

祖父母やご親戚と一緒にあわせて家族写真も撮れるのでおすすめです!

お子様の成長は早いので、普段あまり写真を撮らない方も節目になる七五三の写真を撮って思い出にしてはいかがでしょうか?

キモノプロでは衣裳のレンタルから撮影までしています。

衣装についてはキモノプロのサイトからお好みの着物を選んでいただき、撮影はプロカメラマンがスタジオとロケーションどちらもお客様のご希望に沿っていたします。

撮影のみの方は衣裳の持ち込みもOKです。肩揚げと身揚げも当店でさせていただけます。

詳しくは下記の七五三撮影ページをクリックしてください。

 

お問い合わせやご相談などお待ちしています!

 

 

 

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