きものの文様(もんよう)の話 「藤」「葵」「菖蒲」「杜若」の柄
藤文【ふじもん】
藤の花は色や形も美しく、華やかで古くから人々に好まれており、
平安時代後期文様として完成されました。
藤の文様は藤の丸、巴藤など、たくさんあり、家紋にも使われています。
着物の柄には他の花々と合わせてよく使われています。
藤だけで用いると晩春、初夏の季節感があります。
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葵文【あおいもん】
二葉葵の葉を文様化したものです。
立葵、葵巴、葵唐草などの着物や帯に広く使われています。
二葉葵は京都の賀茂神社の神紋ですし、
三葉葵は徳川家の紋として有名ですね。
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菖蒲文【しょうぶもん】
あやめとも呼びます。
五月の節句で長寿のまじないや
魔除けとして使ったりしますね。
菖蒲文だけで使うことも、風景の中に
流水と一緒に使われていることも多いです。
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杜若文【かきつばたもん】
アヤメ科の花で平安時代から絵画や工芸品、
能衣装などにも見うけられます。
杜若だけですと初夏の季節感がありますが、
ほかの草花と四季の花の一つとして着物や帯の柄に取り入れられています。
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八橋文【やつはしもん】
八橋というのは小川や池に幅の狭い板を継いで渡した橋の事ですが、
謡曲「杜若」の題材になったことから
この物語にちなんで、
橋と流水と杜若を組み合わせた図柄を八橋文様と呼ぶようになりました。
尾形光琳の絵などにも表されています。
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